攻略アドバイス

松井 祥文 ランニングアドバイザーからの攻略アドバイス

第1回:「ぼちぼち」と準備を始めましょう。

第1回:「ぼちぼち」と準備を始めましょう。

ランナーの皆さん、初めまして。ランニングコーチの松井祥文です。今回から計5回、京都マラソン2016を目指す方へ、皆さんの目標達成に向けての「攻略アドバイス」ページを担当します。まず自己紹介から。私は京都府生まれで、大学卒業まで京都で暮らしていました。現在51歳、ランニングコーチ兼まだまだ自己記録を伸ばせると信じる現役ランナーです。(笑)

京都マラソンには過去3回出走し、それぞれ思い出があります。2週連続のフルマラソンで狐坂の手前からもう脚が重く動かず、川内選手との違いを実感した(笑)2012年の初回大会。女子の先頭ランナーに35km地点で追いつき、ゴールまで「引っ張るよ!」と励ましたら間もなく自分の脚がつり失速した2013年大会。後半のハーフのタイムが前半のハーフより速かった、コーチのお手本どおりの2014年大会。そして、前回、新コースでの大会は応援する側として走りに走り、当日走った距離はなんと40km越え!このように京都マラソンを走ってきた私が、ランナー目線で、大会直前までその対策、攻略法をレベル別に連載していきます。よろしくお願いします。

※中上級者編は、フルマラソンの完走経験があるランナーのレベルアップ編です。
マラソン歴がまだ数年の方も、10年以上のベテランの方にも参考になるようなプログラムの紹介をしていきます。

第2回:「ぎょーさん」・・・あります、京都ランニングコース!

第1回:「ぼちぼち」と準備を始めましょう。

京都マラソン2016を目指す方へ、目標達成に向けての「攻略アドバイス」の2回目です。10月は、走っていて一年で一番気持ちいいなあ~と感じる今の時期です。これから各地ではいろいろなマラソンレースも開催されていきます。いよいよランニングシーズンの到来ですね。

さて、今回は練習コースについてのお話しです。私は京都育ちで、高校では陸上部の短距離ランナーでした。春から秋のシーズン中では、主に校庭で練習していましたが、晩秋から冬のオフシーズンになると、学校近くの山科疏水の遊歩道、裏手の毘沙門堂の階段、更には校舎の裏山から大文字山への不整地起伏路と、校内だけでなくいろいろな環境で、いろいろな練習をしていました。環境が変わると、その環境に応じた、その環境を利用した練習内容が多様に行え、総合的な体力アップや走力アップにつながっていたことを思い出します。
フルマラソンを目指す京都市民・府民のランナーの方も、いつもの同じコースではなく、時間をつくっていつもとは違う環境で違う内容の練習を行ってみませんか?また他府県から、京都へマラソンコースの試走と観光目的で来られる方もおられると思います。

そんな方々へ、今回は「ぎょーさん」ある京都のランニングコースのうち、私のお気に入りのコースを、お勧めの練習メニューと合わせてご紹介します。前回と同じく初級編、中上級編と分けていますが、皆さん、今回はレベルに関係なく両方をご覧いただき、7つの私の特選コースにぜひトライしてみてください。

※中上級者編は、フルマラソンの完走経験があるランナーのレベルアップ編です。
マラソン歴がまだ数年の方も、10年以上のベテランの方にも参考になるようなプログラムの紹介をしていきます。

第3回:「あんじょー」・・・走るためのポイントです!

京都マラソン2016を目指す方へ、目標達成に向けての「攻略アドバイス」の3回目です。大会当日まで約3か月。大会をより楽しむために、より頑張れるように、よりいい記録でゴールできるためには、「フルマラソンのための練習=走り込み」をいよいよ本格的に習慣的に実施していく時期です。

ただ、その走り込み前に、走力アップやランニング障害の予防に関連するランニングフォームについて、無駄なく、無理なく、負担なく、「あんじょー」に走るための知識をアドバイスします。まずは、この動画をご覧ください。

この2人のランナーのスピードは大体同じにもかかわらず、ウォーキングは頑張っているように見え、ランニングは頑張っておらずラクそうに見えます。

皆さんは、ウォーキングはゆっくりペースで、ランニングは速いペースで、という認識をお持ちかもしれませんが、ウォーキングは片足、あるいは両足が常に地面に着いている転がる動作のことを言い、ランニングは両足が浮いている瞬間のある跳ねる動作を言います。

転がる動作(ウォーキング)というのは、非常に運動効率が良くあまりエネルギーを使いません。よって、体力アップのためにウォーキングを行う場合は、動画のように手脚を大きく動かし、日常生活の中で行う移動の歩く動作より速くダイナミックに行うことが重要です。

一方,ランニングの跳ねる動作というのは、重力に逆らいながら上方向に自分のカラダを持ち上げなければならないため運動効率が悪く、同じ距離を移動した場合、ウォーキングの約2倍のエネルギーを使います。しかし、前へうまく跳ねることができればエネルギーロスも少なくなり速く移動することができます。

この跳ね方ですが、太ももを上げる意識があると動画のように「上へ跳ね過ぎている」効率の悪いフォームになり、すぐに疲れてしまいます。また、着地時の地面からの衝撃も大きく、膝関節や足首などへの負担も大きくなります。太ももへの意識でなく、動画のように膝を前へ送り出す意識を持つと「前へ上手く跳ねている」無駄のない負担の少ないランニングフォームになります。

次に、走力、走スピードによって変わる「上手な前への跳ね方」ですが、これも動画でご説明しましょう。

この動画で、走スピードが上がれば体の関節や筋肉の動作範囲が大きくなり、フォームが徐々にダイナミックになっていくのがわかります。最初の低速の動画は小さな歩幅(ストライド)でトコトコと走っていますが、初級者の方はまずはこのイメージで走りましょう。最後の動画のように走スピード以上に動きすぎる「頑張り過ぎている」フォームはエネルギーの無駄遣いです。

次に、ストライドと関連する脚の回転数(ピッチ)について説明します。これも「あんじょー」に走るための重要なポイントです。

速いランナーとゆっくりのランナーの違いは・・・当然、走っているスピードが違うということですが、要は、ピッチとストライドが違うということです。

走っているときのスピードは、ピッチ(脚の回転数・歩/分) ×ストライド(1歩の歩幅・cm/歩) で計算されます。
※ピッチ:左右の足が1分間に地面に着く回数の合計

例えば、1分間あたり150歩のピッチで、1歩のストライドが80cmのランナーは、150歩/秒×0.8m=120m/分=7.2km/時(8:20分/km)で走っていることになります。

また、1分間あたり180歩のピッチで、1歩のストライドが100cmのランナー は、180歩×1m=180m/分で、時速10.8km/時 (5:33分/km)になります。

速く走れるということは、ピッチかストライド、あるいは両方が大きくなっているということです。フルマラソンの時の高橋尚子さんのピッチ数は210前後、一方野口みずきさんは190前後ですがストライドは自分の身長並であると言われています。

まずは、皆さんも自分のピッチを数えてみましょう。最近はランニングウォッチにピッチ自動計測機能がついたものもあるので、それならすぐに正確な数値がわかります。もちろん 持ってない方でも、1分間を走る中で、両足が地面に何回着くかを数えればいいのですが、100以上を数えると途中から混乱してしまいますので、次のように工夫して計測すると数え間違いがなくなります。

1. 屋外で計測する場合

快適に感じるスピード(フルマラソンペース)で走っているなかで、右足(片足)が50歩(両足で100歩)着くのにかかる時間を、ストップウォッチを使って少数点第一位まで測定します。 ストップウォッチを押してから走り始めるのではなく、一定スピードで走っている途中で測定してください。結果は30秒〜40秒の範囲ぐらいになります。
○100÷計測した秒×60がピッチ数
例)100÷32.5(秒)×60=185歩/分

2. トレッドミル(ランニングマシン)で計測する場合

同じく快適に感じるスピードで走り計測します。マシンのパネルに表示されている時間の30秒の間に片足が何回着地するかを数え、その数を4倍します。
例えば、30秒で右足が40回着けば4倍して160ピッチ(歩/分)、45回であれば180ピッチ(歩/分)になります。
計測したピッチ数の結果は、160~210の数値になるかと思います。そこでこの動画をご覧ください。

3つの動画はほぼ同じスピードで走っていますが、ピッチが160の時は上へ跳ねかかともお尻近くまで上がっています。ピッチが200の時は地面と這うよう進みかかともあまり上がっていません。180の時はこの2つの中間の動きです。

ピッチが170以下の人は、走力、走スピードに関わらず動画の160ピッチのようにかなり跳ねて無駄な動きや負担の大きいフォームになっているでしょう。175~185の人は、概ね無駄の少ない跳ね方をしています。

190以上の人は、脚を速く動かす意識を持っているのでこれはとても良いことですが、常に忙しく脚を回しているため無駄な力みがある人もいます。特に、フルマラソン4時間半以上のランナーで190以上になっていれば、この傾向が高いと言えます。

以上、フォームについての理解はできたと思いますので、初級者編、中・上級者編にわかれて、レース3か月前から2か月前までの練習法をアドバイスしていきます。

※中上級者編は、フルマラソンの完走経験があるランナーのレベルアップ編です。
マラソン歴がまだ数年の方も、10年以上のベテランの方にも参考になるようなプログラムの紹介をしていきます。

第4回:「おきばりやす」・・・今が頑張りどころです!

京都マラソン2016が約2か月後に近づいてきました。季節はこれから冬本番。ランニングシーズンも、マラソンに加え、年末から年始にかけて実業団、大学、高校の全国駅伝が各地で開催されるようになり、いよいよ本番を迎えます。京都マラソン2016を目指すランナーの方々も2月21日の本番に向けて、これから1月下旬まで42.195kmの距離に負けないよう練習量を増やし、また目標タイムに向けて段階的にペースを上げていく時期になります。そこで今回は具体的な対策、練習プログラムをアドバイスしていきます。

フルマラソンを目指すランナーの方々の多くは、攻略アドバイスを参考に(?)これまで週2回以上は定期的に走ってこられたかと思いますが、この時期からは、そのうち週に1回は「頑張る練習」を計画的に実施していきましょう。特に、「初級者」は、多くの方が大会当日に未知の距離に挑んでいくので、なるべく距離(量)を増やしていくことを頑張ります。「中上級者」は距離と共に目標ペース(強度)がより長く続くように頑張りましょう。

表Aは、京都マラソンで初完走を目指す「初級者」、フルマラソンの完走経験がある「中上級者」に分けた京都マラソン当日までの8週間の週1回の「頑張る練習」のお勧めプログラムです。距離(量)とペース(強度)の列の関係を見てください。距離は長、短、などがありますが、長い距離では「ラク」なペース、短い距離では「ややキツい」ペースとなっています。フルマラソンでは「キツさ」を少しでも感じるようなペースであれば、すぐに息が上がり脚の疲れも早くなって長い距離を走り切ることはできないでしょう。そこで、練習ではペースを落とし、「ラク」と感じるぐらい余裕のあるペースで走っていれば、距離も伸びそれに伴って脚の筋持久力も高まっていきます。では、1km当たりどれぐらいが、最適ペースかというと、それはランナーの走力、目標タイムによって異なります。しかし、走っている時のペース感覚、ペース感度は走力によってそれほど変わらず、多くのランナーに共通していますので、表のペースの列には、「ラクさ」と「キツさ」の程度で記載しています。

その程度については、概ね次のとおりであると考えてください。

「かなりラク」とは

「かなりラク」とは、周りに目を配ることができるぐらい余裕があり、いつまでも走れそうなペースなので、長い距離や時間を走ることができます。

「ラク」とは

「ラク」とは、楽しい気分で話しながら走ることができるぐらいの余裕があり、いつでもスピードアップできるペースなので、2~3時間程度は走ることができます。

「快適」とは

「快適」とは、呼吸が少し弾むぐらいのスピードで気持ちよく走れ、辛くは感じませんが、気を抜くとペースが落ちそうなぐらいで、1.5~2時間程度は走ることができます。

「ややキツい」とは

「ややキツい」とは、話はできるものの呼吸が少し乱れ、気を抜くことができずペース維持に集中しなければならないので、30~90分程度しか走ることができません。

次に練習内容も説明していきます。

表A

表Aの7週前の年末年始の時期に、半日以上体を動かしたり脚を動かす練習を行います。初級者はウォーキングを主体に「ハイキング」気分で、中上級者は走ったり歩いたりマラソン+ピクニック気分で「マラニック」を、それぞれ栄養補給しながら取り組みます。時間は長くなりますが距離は特に気にせず楽しみながら取組みましょう。試走を兼ね、京都マラソンコースの一部に観光や初詣スポットを組み込んで巡るのもお勧めです。

表Aの5週前の時期からは、いよいよ本格的に長い距離へ取組みます。ただ長い距離と言っても、その時点までの練習の積み上げレベルによって練習の目標距離は異なります。

表B

表Bを合わせて確認しましょう。年末までに1回の練習で走れた最長距離によってこの後の距離の積み上げは変わります。その時期までに最長10kmしか走れていなかったら15kmを、そして3週前にフルの約半分の22kmを目標にします。最長20km走れていたら25km、30kmと積み上げ、既に30kmを走っていれば、表中の網掛けの練習日に以前よりペースアップを目標に取り組みましょう。ただし、この表のように必ず距離を増やさなければならないというのではなく、痛みや違和感あれば休足したり距離を抑え、また走行中に痛みや違和感が増すようであれば途中で止める勇気も持ちながら無理なく取り組みましょう。もし練習の翌日以降、筋肉痛が収まった後も関節、腱、筋肉の痛みが続いていれば、練習を控え医師の診断を受けるようにしましょう。

では、この後の初級者編では「距離」について、中・上級者編では「ペース」に関して詳しくアドバイスをしていきます。

※中上級者編は、フルマラソンの完走経験があるランナーのレベルアップ編です。
マラソン歴がまだ数年の方も、10年以上のベテランの方にも参考になるようなプログラムの紹介をしていきます。

第5回:「ちゃんと」・・・大会当日に向け準備をしましょう!

京都マラソン2016、その日がいよいよ迫ってきました。この攻略アドバイスも初回から半年が経ち今回がとうとう最終回になります。

フルマラソンは、他のスポーツに比べて日々の練習の積み重ねが結果に直結するスポーツです。長い期間ケガなく練習頻度も高められた方は、距離への自信もついてきたことでしょう。さらに練習の一環として挑んだハーフマラソンの記録も予想以上、また30kmペース走を予定どおり実施できたなら、走力アップを実感し大会へのワクワク気分も高まっているでしょう。

でも、この京都マラソン2016への準備期間が1年間であった方も、半年、3か月だった方も、走力アップを実感しているランナーも、ちょっと不安なランナーも全て、大会4~3週間前には、間違いなく準備開始前より体力は向上していますし、大会に必要な走力は十分に高まっています。

そして、この力を大会当日に100%出せるか、出せないかはこれからの準備次第です。その準備の出来栄えによって当日の結果は大きく変わります。今の走力を今から劇的に上げることはできませんが、今の走力を大会で100%出すポイント、さらに大会中に少しでもプラスが得られるポイントはあります。

この最終回では、京都マラソン2016へのオリジナルアドバイスも入れながら、準備、攻略、対策法を説明していきます。初級者編、中上級者編でもさらに準備、対策、励ましを加えています。これらを参考に、大会当日に向け、皆さん「ちゃんと」、準備を進めていきましょう!!

1. 大会前々日、前日のポイント:ランナー受付が終わったら、
スタート地点へ向かおう!

みやこめっせでナンバーカード等を受け取ると、いよいよ気分も大会モード。会場を出てフィニッシュ付近の平安神宮周辺を確認というランナーも多いでしょう。でも、時間に余裕があるなら、特に京都マラソンは初めてというランナーなら、ぜひスタート会場の西京極総合運動公園に足を運びましょう。

大会当日の朝、会場の最寄りの駅から会場まではランナーで埋め尽くされます。陸上競技場、補助競技場、わかさスタジアム、ハンナリーズアリーナ・・・混雑する中では、公園内の位置関係や方向はわかりにくいものです。公園内の土地勘があれば、更衣、荷物預け、トイレ等の準備をスムーズに落ち着いて行うことができるでしょう。

2. コース前半のポイント:5kmから13kmまでの上り坂では
周りのランナーから遅れよう!

コース攻略アドバイスです。
京都マラソンは市街地を走る大規模市民マラソンの中では比較的アップダウンの多いコースです。18kmまでは北へ向いつつ細かい上り下りを繰り返して徐々に登っていきます。

嵐山を越えた6km過ぎの嵐山高架道路と、広沢池を過ぎた9kmからきぬかけの路から離れ馬代通に入る13km手前までの上り坂では、決して頑張らずにあえてペースダウンして坂を上ります。他の多くのランナーはペースダウンしないので周りに少し遅れることになりますが、全然OKなのです。

平地で走っていたペースのまま坂を上れば、坂の負荷が加わるので平地をペースアップしているのと同じように、程度の差はあれ息が弾みます。これはエネルギーの無駄遣いです。フルマラソンの前半は、エネルギーを浪費しないことが大切なポイントです。

上り坂でのペースダウンの仕方は、脚の回転であるピッチ数は落とさずに、歩幅(ストライド)を狭めます。すると今までのリズムを乱すことなく楽に上ることができます。

上りきった後と下りが続く地点では、ストライドを広げる意識は持たずに回転数(ピッチ)を上げて下ると、余分なブレーキがかからず、また息も上がらずに、上りでペースダウンした分を自然にペースアップできます。

3. コース後半のポイント:鴨川河川敷からは沿道に向かって笑顔を、
そして倍返しで激励をもらおう!

フルマラソンでは30kmを過ぎると脚の動きも鈍くなり筋肉の疲労を感じ、肉体的な限界に近づいてきます。練習であれば今日はこの辺りでもう終わり!でOKなのですが、大会ではあと10km以上は頑張りぬかないといけません。

そこで、その頑張る元気は沿道からもらいましょう!京都マラソンでは、毎回多くの人々が沿道にかけつけ、応援されます。また、元気なボランティアの方々も大勢います。その方々からの「頑張って!」という声援が本当にいっぱいです。その声援を自分の元気に変えましょう。

その方々に、「ありがとう!」「おおきに!」とうなずきながら小さくでも発声すれば、「頑張って、頑張って!!」とさらに自分への応援が倍返しです。脚、カラダが苦しい時こそ、たくさんの声援が脳や気持ちを蘇らせて30km以降の失速を防いでくれます。

4. 攣(つ)り対策:前兆を感じたら止まらず減速

フルマラソンの大会では、走歴、走力にかかわらず、走行中に突然の脚の攣(つ)りで大幅な失速を余儀なくされるランナーを必ず目にします。大会では毎回攣ってしまうというランナーの声もよく耳にします。

大会中に攣らないための対策としては、日々の練習の中での筋力と柔軟性の向上やフォームの改善、また、直前対策としてミネラルを含んだ水分の十分な摂取などが効果的であると言われています。

足が攣るメカニズムは、こうです。大会では、日々の練習ではかからない過剰な負荷が長時間激しくかかるため、筋肉が疲労困憊し、それと拮抗する反対側の筋肉との収縮と弛緩のリズムやバランスが失われます。すると、一方の筋肉が非常に激しく収縮することになり、強烈な痛みを感じるというものです。

よって、練習不足のランナーだけでなく、大会でしっかり走れている調子の良いランナーでも大会中に攣ることはあり得ます。段差やくぼみを避けたり、急にコース変更をしたり、上りや下りで大きな力を入れたりすると、脚が攣るきっかけになることもあります。

大会中に攣りかけた時、攣るのではないかという違和感が生じたなら、その違和感がなくなるまでフォームを乱さずにペースを落とし、その感じがなくなるまでスローペースでも走りながら回復を待ちましょう。前兆を感じたら、まずはペースダウンです。

攣りかけの時に完全に立ち止まってその筋肉をストレッチすると、それがきっかけになり、筋肉の収縮と弛緩のバランスが失われて完全に筋肉が攣ってしまうこともよくあります。また、給水所で脚のだるさを感じると、立ち止まった時に屈伸などをしたくなりますが、急にランニング動作と違った動きをすることにより筋肉のバランスが崩れ、攣ってしまうこともあります。

※中上級者編は、フルマラソンの完走経験があるランナーのレベルアップ編です。
マラソン歴がまだ数年の方も、10年以上のベテランの方にも参考になるようなプログラムの紹介をしていきます。

関連リンク

  • AIMS(国際マラソン・ロードレース協会)
  • JAAF(一般財団法人 京都陸上競技協会)
  • スポーツ振興くじ「toto」
  • 都市政情報
  • InterFaith 日本プログラム
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